虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

早熟と非早熟(絵画・文学・音楽)

サン=サーンス(wiki)→ 私が小学生のころ、絵に関して早熟な男子生徒がいました。とても小学校低学年とは思えないほどの上手さで、コンクールで賞を受けたりしていました。写実的であって写実的ではない、ユニークな絵を描いていたのです。私も絵は得意で…

早熟と非早熟(絵画・文学・音楽)

マンガ原作者・梶原一騎の功罪

梶原一騎シリーズ その2(完) 梶原一騎(かじわら・いっき)といえば、いわゆるスポ根マンガ・・・スポーツ根性マンガの原作者としてよく知られています。数え上げれば、「巨人の星」(野球)、「あしたのジョー」(ボクシング)、「柔道一直線」(柔道)、「ア…

力石徹の葬儀(あしたのジョー)

梶原一騎シリーズ その1(全2話) 梶原一騎が生み出した諸作品のなかで、スポコン物で「巨人の星」と並んで最高峰の位置にあるのが「あしたのジョー」です。リアルタイムで読んでいた際は「巨人の星」のほうが面白かったですが、よくよく作品を噛みしめて…

がれき処理・除染はこれでよいのか(書評)

現在明治学院大学の教授である熊本一規(くまもと・かずき)氏は東大都市工学科第8回生で、19回生である私の先輩に当たります。私が宇井純氏の主宰する自主講座に出入りしていたころ、熊本氏と出会い、彼が「環境権などどいう法規に定められていない概念…

眼のある風景〜〜靉光(あいみつ)の反骨的絵画

最初に挙げたのは、第二次世界大戦にて上海郊外で病没した靉光(あいみつ、ないし、あいこう)の代表作「眼のある風景」(1938年)です。この難しい雅号は、靉タイ=雲がたなびくさまをイメージして自ら命名したそうです。(「タイ」という字は「雲」「…

姑はつらいよ  お嫁さん、今にわかるわこの気持(書評)

ここで取り上げる本は、家政学の大家・西川勢津子さんが、全国の姑さんから寄せられた、嫁さんに対する恨み・つらみの相談に乗るという形で編著されたものです。1987年初版発行・PHP研究所。 古今東西、嫁と姑の仲が悪いのは通り相場で、ここに寄せられ…