虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

不争の国・コスタリカ(でも近くに敵がいる)

以下、wikipediaからの長々とした引用です。

コスタリカ共和国(コスタリカきょうわこく)、通称コスタリカは、中央アメリカ南部に位置する共和制国家である。北にニカラグア、南東にパナマと国境を接しており、南は太平洋に、北はカリブ海に面している。首都はサン・ホセ。
1949年に、常備軍を廃止する憲法を成立させ常備軍を持たない国となったが、同じく憲法によって非常時徴兵を規定している。

(中略)

コスタリカは19世紀以来大規模な軍縮を行っており、中米最大といわれたコスタリカ軍は、内戦時にはわずか一個大隊にまで減少していた。1947年の内戦に勝利したホセ・フィゲーレス大統領は、1948年、憲法により常設軍を廃止している。これはカルデロン前大統領の勢力復活を抑える効果があり、また政治勢力としての軍部の拡張や、隣国ニカラグアの策動を抑える効果があった。一方でフィゲーレスは予備役兵や民兵を訓練し、自らの権力を保持使用としている。


またこの非武装政策は有事の際に無抵抗となることを認めたものではなく、コスタリカ共和国憲法第12条では「大陸間協定により、もしくは国防のためにのみ、軍隊を組織することができる。」とし、集団的自衛権の行使や自衛権の行使などの非常時には軍隊を組織し徴兵制を敷くことを認めている。なお、有事となってから民間人を訓練して対応させることは事実上不可能であり、国防の手段として「軍」が機能することはほとんど無いと言う意見もある。


常備軍の廃止以降、コスタリカには約8,000人から成る警察が存在し、市民に対する一般的な警察サービスの提供、治安維持、国境警備等の任務に当たっている。これには約4,400人の治安警備隊(市民警備隊)の他、沿岸警備隊、空港警備隊があり、麻薬取締、特殊襲撃、イベント対策 (大規模群衆のコントロール)等の特別部隊も存在する。

(中略)

国防を専らの目的とした組織は存在しないが、英国の国際戦略研究所などでは、治安警備隊を含めた総警察力を準軍隊として扱っている。諸組織の予算も隣国ニカラグアの国軍の3倍近くあり、国境紛争を抱えるニカラグアコスタリカが軍を展開しているとしばしば非難している。これらのことからコスタリカが非武装国家であると言う主張は誤りであるという指摘も行われている。


1983年に永世非武装中立をモンヘ大統領が宣言している。1980年代を通して繰り広げられた隣国ニカラグアの内戦のときに非武装原則は一時揺らいだが、アリアス大統領によって立て直された。


一方で米州機構の加盟国であり、地域内安保・外交的安保(集団的自衛権)両方で他加盟国と協調関係にあり、1965年にドミニカ共和国で起きたドミニカ内戦の時にはOAS平和維持軍の一員として武装警察を派遣し、反共の大義の下にアメリカ軍とブラジル軍の主導する占領軍に参加し(アメリカ軍によるドミニカ共和国占領(1965年-1966年)、社会改革を求めたフアン・ボッシュ派(立憲派)の政権を崩壊させるのに協力した。


また、1999年以来、アメリカ合衆国はコロンビア計画に基づいて麻薬撲滅のためにコスタリカと共同でパトロールを行い、以来ココ島(世界遺産である)には米軍が駐留している。 さらに2010年7月2日、コスタリカ議会は、米国海軍の駐留を認める法案を賛成多数で可決成立した。これにより、海上警備船48隻のほかに、海軍砲艦46隻、ヘリコプター200機、軍用機10機、空母1隻、兵士7,000人規模の米軍駐留とコスタリカ国内における完全な移動の自由、必要と考えられる行動の自由が認められた。この駐留については、同国の弁護士ロベルト・サモラによって憲法訴訟が起こされたが、敗訴している。

以上wikipediaより


大変長い引用(ただし必要十分)になりましたが、まあ、図書館から、予備知識ゼロの状態からコスタリカ関連の本を借りて読む苦労を取るより、要点がきれいに書かれているwikipediaの記事を読むほうが手っ取り早いと心の隅で思ったので、結果こんな文面になりました。本来中南米で数少ない民主主義的な国家であったコスタリカが現在「平和国家」であるとは、必ずしも言えないようです。本来、軍備の解除はコスタリカ大統領が政敵の勢力を削ぐために始めた制度のようでありますし、集団的自衛権アメリカとの間で結ばれているようですし。内乱については警察部隊で対応するのですね。長年のライバル・ニカラグアとの関係は、いざ再び戦火を交えることになることもあるでしょう。この不確定要素のなかで「不争」を貫くのは、案外大変かも知れません。実際には再軍備しようとも、満足に軍としての機能を発揮できず、ちょうど中国に対する日本と同じように、ニカラグアとの有事の際にはUSAの支援が必要になるのかも知れません。ちょっと付け加えると、老子に「水には不争の徳がある」という一節が出てきます(「老子第8章」)。コスタリカには、それほどの徳がありますことか?


今日のひと言:ひと言、「不争」であると言っても、永世中立国であるスイスでも、各戸ごとにライフル銃を完備していることから考えると、やはり「平和」は「戦争」への具体的なイメージを持って実践すべきものなのでしょう。なお、今回ブログは、私がたまに行う引用(転載)でブログ文面の大部分を埋める手法(?)で作ったものであり、今回の場合、ネット上の百科事典wikipediaから採っているので、著作権の問題は回避できるかとも思いますが、正直、それもあまり良い制作態度ではありません。・・・反省。一般のブログやホームページから無断で引っ張ってくると、問題になることも多いでしょう。特にTPPの適用で著作権違反の摘発が親告制ではなくなり、第三者が摘発するだけで問題化されることになりますので、私のように引用や転載が多いブロガーは、「そのときに備えて」ブログの掃除・・・書き換えとか、それが不可能であるなら削除をしておくのが良いと思います。



丸腰国家―軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略― (扶桑社新書)

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コスタリカを知るための55章 エリア・スタディーズ

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集団的自衛権と安全保障 (岩波新書)

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集団的自衛権はなぜ違憲なのか (犀の教室)

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今日の料理


ロマネスコのディップ






ロマネスコはカリフラワーの一種で、ツボミが独特な形をしています。数学的には「フラクタル図形」・・・どんなに拡大しても「ギザギザ」がなくならないもので、このような特徴を「自己相似性」といいます。この野菜を茹で、以前も使った「マヨネーズとおかかのディップ」を配しました。

 (2015.12.19)



@子持ちカレイのスカボロフェア風煮物




サイモン&ガーファンクルの「スカボロフェア」に出てくる歌詞「♪パセリ、セージ、ローズマリー、&タイム」の4種のハーブにローリエを加え、コンソメと塩で子持ちカレイを煮込みました(保温調理鍋)。美味でした。

 (2015.12.19)



@スカボロ・スープ





上の料理の残り汁を使い、スープにしました。具は油揚げ、ワカメ、ブナシメジ。セージの風味が目立ちました。

 (2015.12.20)



@アボカド入りヤマトイモのすりおろし





ヤマトイモの白にアボカドの青が似合うかと思い作ってみました。使ったアボカドは全体の3分の1程度。色が主眼なので、茶色い「昆布だし」は使いませんでした。(塩を使用)味の程は・・・ヤマトイモのほうが強かったようです。

 (2015.12.21)





今日の詩


@鼠(ねずみ)


ゴキブリホイホイに捕まった
野ネズミの子
自力でホイホイから抜け出した
これまでホイホイに掛ったネズミは
そのまま死ぬことが多かったが
今回は生き延びた


でもネズミは、いると迷惑な動物
怨みはないけどネズミ用のホイホイを買ってきた
仕掛けた翌朝捕獲された


生かしておいてガス管、電気コードを咬まれて
甚大な被害を受けることもある


干支の「子」とはもちろんネズミのことだが
この害獣を干支に宛てるのは
元々の干支ではない
干支は植物の成長過程を示すものであり
子とは「種」といった意味なのだ。
ちなみに私はネズミ年うまれである。

 (2015.12.19)