虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

アメリカザリガニ:それなりに可愛い。(散文詩)

エビガニの
ハサミ挙げるや
居丈高


その実彼は
臆病者か



アメリカザリガニカニの仲間ではなく、エビの一種です。この生き物は「ウシガエル」の餌として昭和5年に輸入されたのですが、100匹いたところ、多くが死んでしまい、残った20匹が日本全国に広がったのです。


この生き物は案外食べると美味しいそうです。腹の部分はまさにレッドロブスターです。ただ淡水性の生き物なので、寄生虫がおり、よく加熱して食べなければなりません。


アメリカザリガニの捕食行為は、獲物を飲み込み、顎ですり潰しますが、胃にも歯があります。アメリカザリガニが小さいうちはヤゴ(トンボの幼虫)の恰好の餌になってしまいますが、成長したら、ザリガニは今度はヤゴを獲物にしてしまいます。


ザリガニは甲殻類ですから、成長のたびごとに脱皮します。成体になるまで15回ほど脱皮しますが、もし足がなんらかのトラブルで欠損した場合、脱皮ごとにその部分をすこしづつ補い、最後には完全な足を取り戻します。


アメリカザリガニの交尾は、メスが仰向け、オスがうつ伏せで、メスの上にオスが乗ることで行われます。メスには産卵孔、オスには交尾器が腹にあり、両者を結合させることで受精します。ちょうど人間のセックスの正常位のような感じです。この際、オスはメスの2つのハサミを封じます。時間にして20−30分で交尾は終わります。


メスは交尾後80日くらいで産卵して、大事に卵を管理します。卵は直径2mm程度で、一日につき200−300個産み落とします。産卵は夜行われます。そして粘液で卵は母のお腹に固定されます。孵化後、2回目の脱皮まで母は面倒を見ます。


アメリカザリガニは、よほど日本の風土が性にあったのか、日本で本家アメリカより繁殖しているそうです。体長10cmくらいはあるアメリカザリガニは、日本の在来種のザリガニが5cm程度なので、体格の差で圧倒し、いまでは在来種のザリガニはほとんど見られません。





今回参考にしたのは

自然なぜなに?(5)DVD図鑑  アメリカザリガニ でした。

   :KKアスク(作成者)


参考過去ログ 
アマガエル:私はそのひたむきさが好きだ。(散文詩
  http://d.hatena.ne.jp/iirei/20141219#1418973692



自然なぜなに?DVD図鑑5 大きなはさみの人気者 アメリカザリガニ

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ペーパーパズル アメリカザリガニ オレンジ 台座付

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ボードレール全詩集〈2〉小散文詩 パリの憂鬱・人工天国他 (ちくま文庫)

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松竹芸能LIVE Vol.7 アメリカザリガニ 侵略と愛 [DVD]

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今日の一品


@沖縄金美人参の浅漬け



弟作。沖縄特産の金色ぽい人参。エバラ浅漬けの素で漬けました。香りが良いです。

 (2016.03.11)



@太刀魚のタラゴン焼き



弟作。最近入手しにくなった太刀魚(タチウオ)。スズキ目サバ亜目タチウオ科。塩、タラゴンを振り、焼きました。美味です。

タラゴンについては以下参照のこと。

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20151010#1444432186

 (2016.03.11)



手羽元カレー



入れる肉についてかなり悩ましいカレー。今回は手羽元を使って調理しました。1時間以上煮込み、柔らかくしました。そしてほかの具材――ニンタマジャガ、エリンギを入れ、ハウスジャワカレー・スパイシーブレンドで味を整えました。最後にご飯のうえにカルダモンの皮をむいて出てくる黒い粒を敷いて、カレーを掛けます。

 (2016.03.13)



@春菊と紅法師のシーチキン・マヨネーズ和え



普通春菊で作る和え物ですが、おりしも庭で採れた紅法師(水菜)と合わせて茹で、和えました。

 (2016.03.15)





今日の詩


@幸運の女神


幸運の女神には
後ろ髪がないという。


今日、ターミナル駅
電車を降りると
髪を紫色に染めた女性が
そそくさと下車し
なにかに急かされる勢いで
階段を下り改札口に
向かっていった。


ああ。私は取り残された感じだ
幸運の女神は通り過ぎた。

 (2016.03.12)




今日の俳句


廃屋の
蔦(ツタ)を絡ませ
春を待つ



とんでもなく荒廃して「素敵な」廃屋です。

 (2016.03.13)



以前掲載した詩をグーグル言語ツールで英訳し、修正して再掲載します。


@ Doing of Humanities


Poet is to feel
Novelist is to build
Philosopher is to think
Essayist is to judge
Archaeologist is to dream
Ethnologist is to stay


Economist is to tell a lie


(2016.02.02)

原詩はhttp://d.hatena.ne.jp/iirei/20160207#1454788471

に載っています。(@人文科学もの尽くし)