「おどける」と「道化師」にはなんだか発音上の類似点があるように思えるので、ネット上の辞書を読んでみました。
@道化・道化師
(意味)道化とは、人を笑わせる滑稽な言動・動作。また、そのような振る舞いをする人や、生業とする人。歌舞伎の役柄「道化方」の略。
道化師とは、道化にたくみな人。道化を職業とする人。道化役。ピエロ。クラウン。
@道化・道化師の語源・由来
「道化」や「道外」は当て字。道化の語源には、「童戯」の意味、「戯気(たわけ)」の転、齋藤道三の家来の「道家某」という名からなど諸説あるが、「おどけること」「ふざけ」「たわむれ」を意味する「おどけ」の「お」が脱落し、長音化して「どうけ」になったという「おどけ」の転訛説が妥当であろう。
「道家」の語が見られる近世以降で、1603年刊の「日葡辞典」に「おどけもの」の項があり、時代的にも一致する。
また、「おどける」に「お道化る」とも当てられる。
http://gogen-allguide.com/to/doukeshi.html より
やっぱり、両者には関連性があり、むしろ「おどける」と言う言葉が元になって「道化」「道化師」という言葉が派生したことが解ります。ただ、「やまとことば」である「おどける」から生まれた言葉であるのに、「道化師」は中国風の音読みになっているのが変だと言えば変ですね。
ちょっと似ている言葉に以下のようなものがあります。
ほうける【惚ける・耄ける】
( 動カ下一 ) [文] カ下二 ほう・く
(1)知覚がにぶってぼんやりする。ぼける。 「遊びに−・けて/たけくらべ 一葉」 「病み−・ける」
(2)動詞の連用形の下に付いて,夢中になって…する,とことんまで…するの意を表す。 「遊び−・ける」 「高名の古ばくちにて,うち−・けてすべてまけ/著聞 12」
(3)草や毛髪などがほつれ乱れる。そそける。ほおける。 「蕗の薹背戸の垣根に−・け/いさなとり 露伴」 〔「惚(ほ)く」の転。「ほほく」の転ともいう〕
http://kotobank.jp/word/%E6%83%9A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%83%BB%E8%80%84%E3%81%91%E3%82%8B
(3)の意味合いでは「蓬:よもぎ」という字も充てられるようです。中国には成長すると大地から離れ転がる植物もあるというので、このような乱れた状態を表わすに用いられるようです。「蓬」は「ほう」とも読むので、この「ほうける」という言葉も和漢折衷なのかもですね。
以下、やまとことばとして眺めると興味深い2つの事例を挙げたいと思います。
@「おんぶ」と「だっこ」・・・これは幼児が母親にしてほしいとせがむ行為ですが、「おんぶ」は「背負う・負う」が語源でしょうし、「だっこ」は「抱く」ことが語源でしょう。単純明快ですね。
@「はだし」と「はだか」・・・「はだし」は「はだ(肌)あし(足)」と分解できます。履物をしないでいる足の状態を指しますね。「はだか」は「はだ(肌)あか(赤:皮膚の意)」
とされます。
今日のひと言:もし私がもう一回大学で学べたなら、中国哲学科か国文科に学士入学したいですね。間違っても、工学部には行きたくないです。この学部の嫌な側面は嫌というほど身に沁みましたので。

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今日の料理
夏を代表する野草。今年も作りました。茹でて一昼夜水に晒し、ふたたび加熱して切り、シュウ酸を防ぐため、ヨーグルトを配合しました。草姿は
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20130807#1375844505 参照。
(2015.08.21)
@ヒジキと茗荷のフェンネル酢炒め
今回は、折よく庭で採れた茗荷とヒジキ、クコの実を合わせ、醤油、(フローレンス・フェンネルを漬けた)香り酢を足しました。
(2015.08.23)
@鶏モモ肉の醤油・ポン酢煮
久しぶりに私が鶏肉の調理。いちど熱湯で熱を通した肉を、あらためてヒタヒタの醤油、ポン酢で茹でました。シンプルながら、良い味でした。
(2015.08.24)
今日の詩
@自力と他力
犬の被毛にくっ付き
なかなか取れない
アメリカセンダングサの種。
これが河原沿い・鉄道沿いに
蔓延(はびこ)っている。
私は昨年までの2年間
ヒマを見繕っては
それらを駆除していた。
ところがバカなおっさんがいて
ご丁寧に棒でタネをまき散らかしていた。
それがあってか今年は一面に
蔓延るようになった。
生態系を乱すという意味でも
困った草だ。
私はこれまで自力でこの草に
立ち向かってきたが、もう限界。
納得できる解決法について諦めた。
他力に頼る他なし。
この草のタネの有様については
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20131030#1383129050
参照
(2015.08.22)