虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

雑廃水(雑排水)の処理

iirei2008-07-20

 *雑廃水(雑排水)の処理


 (都市工学科特集その2・・・主として環境科学「衛生工学」を話題にします。)


↓友人へのメール:
あなたの健康問題については、こちらから出来る働きかけは限られているので、歯
がゆい気がします。とにかくあなたの体なのだから、いろいろな手を使って自助する
しかないでしょうね。暑くなってきても、苦しいのは困りますね。

 さて、私は、使った水の後始末については、2つの場合を設定して考えています。
一つは、水洗トイレで、これについては、水の無駄使いなので、コンポスト・トイレ
にきりかえていくことを主張しています。もう一つは、その他の生活雑廃水の扱いで
す。これは、屎尿に比べると窒素の含有量など、環境汚染物質は少ないですが、量が
多いですね。かつて読んだ記事に、「長野佐久地方では、雑廃水をカメに貯めてお
き、それを農地に播きにいくという習慣があったのですが、それをこまめにできるか
どうかが、農家の男性の甲斐性を計るバロメーターだった」というのがあります。(依田彦三郎氏による)こ
こでも、廃水をゴミと見なさず、使える肥料と見る観点があったのです。この場合で
も、環境への負荷は、合成洗剤では問題が多いことになります。あなたの言うとおり
ですよ。本来、下水道は、雑廃水に有効な技術であり、屎尿(しにょう:うんことおしっこ)も受け入れるいまの下水
道では、全然だめだ、と考えます。そうそう、僕の「災害の芽を摘む」では、長崎に
つたわる雑廃水(雑排水)処理技術を紹介しています。読みたくなったでしょう?・・・・それ
は、


長崎県のU部落の民家。「ユドネ」とは、浅い池で、排水が流入します。そして、ゆっくり安定して、外部に出る。レンコンを植えて、収穫もします。
 「ウラボリ」は、雨水をためる、1.8mほどの池で、野菜の下洗い、なべなどのすすぎに利用していた。いつでも水は澄んでいて、フナなどを飼っていたそうです。家全体のつくりとして、排水は、これらの池に入りやすくなっていることにも注意。
 現在の「捨てる」下水道システムには、とても望めない「活かす」システムです。

 (「災害の芽を摘む」:森下礼39P  より)

図はオリジナルとして参考文献にあげた白砂剛二さんの著作より。



今日のひと言:生活の工夫、というか、使い道が見付かったので、今回あげたようなリサイクルができたのでしょう。彼らの場合。我々は、「雑廃水」=「ごみ」としてしか認識していないのですからね。そこへ行くと、現在雑排水の処理の大部分が採用している「活性汚泥法」は、水を捨てることに力点が置かれている技術であり、私はあまり評価していません。


住の思想 (1977年) (人間選書〈8〉)

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ゴミは、どこへ行く?―自動車、原発、アルミ缶、汚水の授業

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