虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

右肩上がりの経済成長なんて要らない!!

以前拙ブログで、NHKみんなのうた」の一曲、「パパとあなたの影法師」(歌:太田裕美)を取り上げたことがありましたが、歌詞をそのまま引用しているので削除せよ、とJASRACに脅され、泣く泣く削除したのですが、この歌は何事にも不器用な息子と、何事も一番賞を取る父親の、「逆上がり」(鉄棒)を巡る父親の教授が効を奏し、息子が逆上がりができるようになったというハッピーエンドで歌が締めくくられます。


この父親は、後姿が完全に「右肩上がり」で、いつも一等賞を取る人だったのですが、いつか「仕事で失敗し」=「一等賞を取れない」という事態に落ち込み、打たれ弱いというか、あたかも世の中が終わりになったかのようにふさぎこむのです。もちろん、社畜というわけではないのでしょうが、仕事人間なのですね。一度の失敗が全てであるかのように、自宅では愚痴ばかりこぼすのです。そこに息子が、「励ます」ため?逆上がりの教授を頼みにきて、実地で練習させている時に、父は「諦めないのが大事」だと悟るわけです。


さて、2016.6.22日(参議院戦直前)に東京新聞で掲載されていた記事に目が止まりました。「いま考える  ゼロ成長前提の政策を」(伊東光晴・京大名誉教授)。経済学者でこのような主張をする人は希なように思います。プラスの、さらには大きめなプラスの経済成長を謳う経済学者は多くても、この方のように「ゼロ成長前提」と発言する人が珍しいですね。


論は解りやすいです。最近の産業構造として、企業は海外で工場を建て、そこで安い賃金の現地採用者を使い儲けます。その現象について:


人口が減る日本では設備投資せず、賃上げもせず、海外の稼ぎを海外で回しているだけだ。

それを受けて:

成熟した日本で成長は望めないということだ。生産年齢人口が減るので内閣府は労働力をフル活用しても年0.4%しか成長しないと推計している。政策も、ほとんど成長しないことを前提に、お金をかけずに内実をよくする方向に転換すべきだ。
 (政府が今やっているのはその逆:筆者による注)



あと、3つほど重要な指摘があります。


1)派遣労働は禁止すべき。給料が増えにくく、年金が定かではない。戦前のような状況であり、一度禁止された労働形態が蘇っている。再禁止すれば、賃上げが望め、将来への不安が払拭されるので、少子化への備えになる。


2)空き家の活用。増えつつある空き家というストック(財)を無駄なく使うのは、理に叶っている。


3)社会保障の充実。日本は福祉国家を目指すべき。消費税は上げる。



今日のひと言:利潤ばかり追う経済理論の弊害はもはや多くの人に認知されているように思います。なお、伊東さんは、悪名高い竹中平蔵も卒業した一橋大学のOBで、専門は理論経済学です。教鞭は主に京都大学で執っていました。


参考過去ログ  :ここが変だよ資本主義

  http://d.hatena.ne.jp/iirei/20100131#1264877318



ほとんどの社員が17時に帰る10年連続右肩上がりの会社

ほとんどの社員が17時に帰る10年連続右肩上がりの会社




今日の一品


ギンダラの煮込み



弟作。高価なギンダラを通常の半値で売っていたので、即購入。煮つけですが、この魚の風味はウナギを彷彿させるものがあります。

 (2016.11.25)



@カレーライス



弟作。我が家では、ハウス・ジャワカレーのスパイシーブレンド(辛め)を使います。唐辛子が多めに配合されています。唐辛子は、ビタミンB1の乾燥品の含有量が100gあたり0.5mgあるようですが、これが玉ネギやニンニクに出会うと体への吸収効率が上がると言います。こういった相性の良さを相須:(そうす:同じ種類の薬剤で互いの効果が高められる組合せ)というようです。もっとも、ビタミンB1含有量が食品トップクラスの食材の豚肉をカレーに使えば、唐辛子によらずとも、ビタミンB1をたくさん摂れるでしょう。

 (2016.11.26)



アルファルファの「おろしのたれ」和え



アルファルファモヤシをエバラ「おろしのたれ」で和えました。大根おろしがフィーチャーされています。

 (2016.11.28)



@豆乳入り味噌汁



雪割草さん(id:yukiwarisou_0222)から教えていただいた味噌汁。汁に控え目にいれます。我が家では八丁味噌も使いますので、豆乳と合わせて普通の味噌汁の色になりました。味は、まろやかでした。どちらも、大豆製品、相性が良いのでしょう。

 (2016・12・01)





今日の詩


エリザベス・カラー
一年取り付けられた犬
今日は晴れ晴れ
やんちゃぶり


この犬は我が家のタエコではありません。近所の雄犬で、顔にできた腫物を引っ掻かないようにこの道具を使っていたとのこと。

 (2016.11.30)




今日の二句


立ち並ぶ、
古墳の上の
墓標たち


円形の古墳の上に立ち並ぶ民間人の墓標。罰当たり?

 (2016.11.26)



残照
雲がたなびく
赤城山



 (2016.11.28)



2016.11.29に、消化器科で11.10に行った大腸内視鏡検査・およびポリープ切除の結果を聞きに行きました。3つあったポリープの、最大で、肛門に近い場所にあったものは、ガンであったと告げられました。ちゃんと完全に切除したので、心配はないとのお話でした。ああ、命拾い。ただ1年後くらいにはまた内視鏡検査をするのが良い、とも。