虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

ニートことわざ集


以下は、ニート(Not in Employment,Education or Training:大体「ひきこもり」の意味)を揶揄(やゆ:からかう)するスレッドからの抜粋です。(ハムスター速報 2ろぐ 跡地)2009年3月の掲載です。
http://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-651.html

特に注目したことわざに番号を振りました。


親の心ニート知らず
士たるもの三日会わずんばニートとして見るべし
絵に描いた嫁wwwwwwww(1)
銭萌はかえられぬ(2)
脛を齧りつづけて三年
言うは易く行うは難し(3)
0歩0歩(4)
職安にいらずんば職を得ず(5)
夢を追うものは一職も得ず
ニートも歩けばDQNにあたる  (注:DQNとは、「危ない奴」とかいった意味です)
親は死して保険金を残す
ニートは百年の不作
篭るは一時の恥、働くは一生の恥(6)
泣きっ面の親
一寸先はディスプレイ(7)
親は金なり
手淫矢の如し
四面オタ
情けはニートのためならず
対岸のリストラ(8)
立てばコンビニ座ればPC歩く姿は穀潰し(9)
親が無ければニートは育たぬ


  〜このスレのおかげでニートをやめられました!〜

(1)は、大変良くできた作品かと思います。三次元の女性を愛せない男性は、ニートにも多いのでしょう。
(2)銭稼ぎをするより、女の子キャラに萌えることがいいわけですね。
(3)儒学者王陽明(おうようめい)の名言も、読み替えることでニートのことを歌うネガティブな言葉になってしまうのが面白いです。
(4)一歩も動かないさま。ニートにぴったりです。
(5)当たり前といえば当たり前ですが、求職にはハローワークにいくのが近道です。
(6)「働く」ことを忌み嫌うのがニートなのでしょうか。
(7)TVとかPCに、食い入るように見ることが多いのですかね。
(8)働いていなければリストラの憂き目に会うこともない、といった意味ですね。
(9)もとのコトワザは「立てば芍薬(しゃくやく)座れば牡丹(ぼたん)歩く姿は百合(ゆり)の花」ですね。美人の喩えだったわけですが、これはウマイ!!・・・少々身につまされますが・・・


以上、なかなか面白いことわざ集でした。これらの言葉を考える人って、相当頭がいいのですね。そのなかには、ニートの人もそうでない人も含まれているのでしょうね。


今日のひと言:実は、私も現在ニートのような生活をしています。それは、2003年、父が認知症になり、それまでやっていた仕事を放棄して、父の介護をすることになり、その時からこれまで、父のフンダンにある年金から、生活費を捻出せざるを得なくなったからです。ただ、最近その父は亡くなりました。年齢の壁があり、今は家庭教師もやっていません。


 資格をとる勉強をしていますので、厳密にはニートとは言えませんけど。・・・
心はまさしく「ニート」!!(なーーんちゃって。)


なお、NEETという言葉はイギリスが発祥の地で、「Not currently engaged in Employment,Education or Training」 です。もちろん、イギリスにもニート現象が起きているわけです。日本での呼び名はこの言葉の短縮形なのですね。イギリス、日本と相隔たった国で、若者に同じような変化が見られるのは、ちょっと意外でしたが、同世代の若者同士、深層心理に抱える心の傷は似ているということでしょうか。

 なお、はてなキーワードでは以下のように記述されています。

英国におけるNEETの定義
 「16〜18歳の、教育機関に所属せず、雇用されておらず、職業訓練に参加していない者」と定義されている。場合によっては「離職中・求職中・育児又は家族の世話・無給休暇中・病気や障害・ボランティア活動」までもNEETの例として挙げられるほどであり、日本のような「ひきこもり」とか「働く気のない若者」というイメージは無い。
 なお、英国ではこの語はあまり一般には普及していないと言われる。


日本におけるニートの定義
 内閣府の「青少年の就労に関する研究会」の中間報告によると、「若年無業者」を「学校に通学せず、独身で、収入を伴う仕事をしていない15〜34歳の個人」と定義している。また、「ニート」とは若年無業者のうち「非求職型および非希望型」、つまり「就職したいが就職活動していない」または「就職したくない」者としており、日本で「ニート」というと大抵はこの意味で用いられるのが一般的である。
 本来ニートとは労働政策における分類としての用語に過ぎなかったが、日本においてニートとは本来の意味からかけ離れ、また「就労意欲を喪失した若者」や「ひきこもり」と混同されて用いられるようになり、否定的なニュアンスで使われる事が多い。


イギリスのほうが、ニートの意味内容が軽いようです。日本では「人でなし」とか言ったニュアンスがありますが。

こどもニート、大人ニート―タイプ別脱出プログラム

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