虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

iirei2005-12-29

  *IYC(円の危険度指数)について   
                    05.11.29  森下 礼

 日本円の暴落の程度を示す指標として導入した。定義は以下の通りである。

   IYC:円以外のN種の通貨があるとき、ある通貨に対し((今回の通貨の相場)−(前回の通貨の相場))を(前回の通貨の相場)で除し、
      100を掛けてパーセント表示にする。その操作をN種の通貨に施し、それらの値の平均値をIYCと呼ぶ。(やはり%表示。)

 IYCは、Index of yen crisis(円の危険度指数)の略称である。ひとつひとつの通貨の関係を見ただけでは、通貨グループ全体内での円の位置づけがわからないので、複数の通貨との関係を数値化する試みである。

 ここでは、簡単にモデル化して、N=1の場合について試算する。その通貨の前回の相場を100として、今回もその価値は変わらないとする。ただし、円はかならず基準であるから、例えば円が10%の暴落の場合、相手通貨の相場は100/(1−0.1)となるはずである。そして、円の暴落の程度によってIYCがどう変わるか見る。

 円の価値(%)       IYC(%)
 100            0
  99            1
  90            11  
  80            25
  70            43
  60            167
  50            200
  20            400
  10            900 
   1           9900  
    (以下、高騰の場合)
 110             −9
 120            −17
 140            −29
 150            −33
 200            −50

 円が高騰する場合は、IYCの反応が鈍いが、暴落する場合はかなり極端に変化することが解かる。また、20%程度以下の「円の価値」の変動は、IYCがほぼ正確にその変動を示す。(**)
 
  (**)X%の下落の時、IYC=100*X/(100−X)と計算できるが、Xが100に較べて充分小さいときには、IYC≒Xとなるのである。



外国通貨(外貨)の情報は、http://www.tokyo-card.co.jp/i/index.html (World Currency Shop)で手がるに入手できる。



今日のひと言:ロシアでは、ソ連崩壊時、2600倍のインフレが起きた。100円の大根が26万円になった勘定だ。そんな際の備えとして外貨は重要だね。