虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

クラシック音楽のクラシックとは何の意味か?鼻持ちならぬかも。

私は、比較的好きな音楽ジャンルが広いほうだと思いますが、積極的に好きなのは、クラシックとロックです。この組み合わせを奇異に感じる人がいるかも知れませんが、古典的なロックグループ「ビートルズ」の曲はむしろクラシックとされることも多いようです…

『小さい農業で稼ぐコツ』(書評):スモールメリットはあるか

私には抜きがたく農家になりたいと言う欲求がありますが、その願望を一つの類型において実現した人の作品です。西田栄喜さん、農文協:2016初版です。 この方は、バーテンダーを皮切りに、ホテルマンを勤めたあと起農し、30aの狭い農地を耕し、一年で…

「あしたのジョー」と「男はつらい」:友情か愛情か、どっちを取る?

少年漫画に留まらず、過去の日本の漫画に於いて不滅の光芒を放つボクシング漫画「あしたのジョー」、連作映画「男はつらいよ」の元になったテレビドラマ「泣いてたまるか」の一話「男はつらい」の2作品を比較すると、両者には大きな共通点が見出せます。 「…

国教としての道教:唐の場合;あんな非国家的な教えを、どうして

@_@老子は、古代中国の哲学者。活躍した時代には諸説ありますし、老子が誰であったかも定かではないのです。架空の人物であるという説も根強くあります。ただ『老子』と言う書物は現代に生きる我々にとって、極めて重要な実質とメッセージを持っていると思…

『詩への架橋』:詩の鑑賞者としての大岡信〜『折々のうた』の原点

大学に入学し、理科一辺倒だった私、その理科系に失望し、代わりになるものを模索していた際、他大学に文科系の友人が出来て、文学青年だった彼に推奨されたのが、『詩への架橋』(大岡信:岩波新書)でした。この本は、編者の大岡信(おおおか・まこと:1…