新世紀エヴァンゲリオンの最終回
10年ほど前に放映された「新世紀エヴァンゲリオン」の最終回には賛否両論あり、また2つも結末があるので、視聴者からは不評でした。
一つは、「夢落ち」で、この物語全体を主人公・碇シンジの妄想に転嫁してしまう、という落ちで、なるほどこれは考えものです。あの壮大なスペクタクルを「僕はここにいてもいいんだ」という承認願望に変えてしまうのですから。ただ、学園物であるなら、その結末もありだけど、何だかなあ・・・というのが正直な感想です。
もう一つの落ちは、壮大です。NERV本部からやってきたエヴァシリーズの数台がエヴァンゲリオン初号機にシンジを閉じ込め、十字に固めたところに、無数にあるクローンの一体である綾波レイが巨大化し、地球を覆うまでの大きさになって、シンジを包みこむのです。
正直、気分が悪くなった1シーンです。
確かに、どちらの落ちもあまり頂けませんが、後者については美しいヴィジョンがその意味を教えてくれました。
それはNHK「ダーウィンが来た!」のなかでとり上げられていた「ウミショウブ」の受精のシーンです。満潮のとき、雄花は海面を漂う漂流者になって移動します。そして雄花が雌花の近くまで来ると、どちらからともなく吸引しあい、雄花は雌花にスッポリ、スンナリ、呑み込まれてしまい、ここに雌雄が合体します。
このヴィジョンは実にヴィヴィッドで、ある意味とってもSEXYですね。雄花、雌花ともに、体全体エクスタシーでしょうね。美しいと思いました。男性の私は、身体全てを女性に「吸収され」たいのです。あるいは、プランクトンのアオミドロは、オスの体液すべてがメスの体内に注ぎこまれて、オスの体はスッカラカンになります。これこそがSEXの模範です。
綾波レイ(母)はエヴァンゲリオンに乗ったシンジ(夫でもある子)と合体するわけですね。
これは妊娠した状態を意味します。このような解釈はどうでしょうかね。
エヴァンゲリオンにおける人間関係については、過去ログがあります。
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20051211
なお、エクスタシーの際、男性は(サソリのように)ヘソを上にするように反り返り、女性は(エビのように)ヘソを下にするように反り返るのだ、という与太話を聞いたことがありますが、その場合(いわゆる正常位の場合)、男性が女性に包みこまれる形になるわけですね。この与太話は応用範囲が広いので、またそのうち披露することになるでしょう。
「エビ」については、かつてのロシア出身のボクサー(WBC世界フライ級チャンピオン)の勇利・アルバチャコフは、当初「ユーリ・海老原(えびはら)」と名乗らされていましたが、ロシア語で「えび」とは性交を意味するのでこのリング・ネームを嫌っていたそうですよ。(Wikipediaより)なお、戦後発禁処分になった湯浅真沙子の「秘帳」収録の和歌に
いつそもうみからだごと入れたしと
嘆けば君は永きキスする
というエロティックな歌があります。
また、古事記において、イザナミノミコトとイザナギノミコトの初エッチシーンにも、柱を両者が逆方向に廻る、というものが登場し、何だか正常位のお話と類似の話だな、と思います。このように物を見ると、いくらでも与太話が出来そうです。
今日のひと言:なんだかんだ言っても、新世紀エヴァンゲリオンはSFアニメ(あるいはオカルトアニメ)に大きな足跡を残しました。
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ウミショウブについて、「メモ帳み〜つけた!」にTBします。
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