虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

新刊女性雑誌「DRESS」の分析

センセーショナルな出版をして飛ぶ鳥を落とす勢いの幻冬舎(げんとうしゃ)。あたらしく総合女性雑誌を刊行したというので、500円出して相当分厚い雑誌「DRESS」を入手しました。今回はこの雑誌について見ていきます。その手法は、私が以前導入したR値。以下のようなものです:

 世の中に、いろいろな雑誌があふれていますが、その雑誌の編集・営業姿勢を推定する指標として「ぼったくり度」(R値)を導入します。Rとは英語の「rip off=ぼったくる」から取りました。
 私は以前P/P値という指標を導入しましたが、
 ( http://d.hatena.ne.jp/iirei/20061010 「女性雑誌を分類する」 参照)
そのP/P値は「雑誌1ページ当りの値段」を意味します。雑誌による収入は、購読料と広告料に大きく別けられ、広告の割合が多い雑誌ほど、購読料は低く抑えることができるわけです。私が上掲のブログで検討した女性雑誌の場合、この原理がうまく適用できましたが、後にその外のジャンルの雑誌についてP/P値を見たところ、「広告が多いのに、P/P値が高い」という矛盾した雑誌に結構出合いました。これは、購読料と広告料をうまく「ぼったくっている」と解釈されるので、その程度を示す指標としてP/P値にプラスアルファした「ぼったくり度」(R値)を導入するわけです。
 そのために、雑誌の全ページのうち、広告にあたるページの割合(com率)を計算して、
「ぼったくり度」(R値)=P/P値*com率とします。なおcomとはcommercialの略です。P/P値もcom率も「割高感」を示すので、両者を掛けて強調します。R値が高いほど、営業上非良心的な雑誌であるということになります。

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20070609

雑誌の「ぼったくり度」(R値)・・ちょいワルオヤジはちょいバカオヤジ


DRESSの場合、ページを一つずつめくって計量しました。本体のページ数(付録は除く)が428ページ、広告ではなく記事として読めるのが89ページになりました。この場合、記事として読むべきか、広告として読むべきか迷うのもありましたが、その辺はあえて分離して計量しました。そして


R値=(500÷428)×{(428−89)÷428}=0.92


これはNIKITA(3.3)やLEON(1.9)に比べるとかなり低い値で、比較的良心的な紙面作りをしていると言えるのではないでしょうか。NIKITA、LEONも含め、ほかの雑誌のR値も前掲ブログから引いてきます。


NIKITA主婦と生活社 06.9月号)
 値段     ページ数     P/P値    com率    R値 
 780円   204P    3.8    88%     3.3
LEON(主婦と生活社 06.12 1.9)
 780円  418P      1.9   100%    1.9

週刊新潮(新潮社 06.11.02号)
 320円  190P      1.7     36%   0.6


今日のひと言:私は女性誌から何らかの情報を得るために読むのではなく、あくまで分析するために読みました。




今日の料理

 @ソラマメコチュジャン和え

今が盛りのソラマメを茹でて韓国の調味料・コチュジャン(唐辛子味噌)で和えました。案外意外な組み合わせ。もっとも、中国の豆板醤はソラマメを唐辛子で漬けたものですから、ソラマメと唐辛子は相性がいいかも。

 (2013.04.05)


 @切干大根とクコの実の炒め煮

 保存食品の「切干大根」はビタミン、ミネラルの含有量が多く、まさに健康食品です。これにクコの実を絡めました。ひたひたの水で1、2時間両者をふやかしたあと、ゴマ油を敷いた鍋で炒め、とっておいたつけ汁を加え、醤油、昆布つゆ、サトウキビ糖で煮ました。納得の一品。

  (2013.04.08)



今日の一首


イカリソウ
俯きに咲く
可憐さよ


精がつく葉と
思われぬべし


イカリソウは、メギ科の野草で、春先繊細で美しい花を咲かせます。その形が碇に似ているのでこう呼びます。この植物は葉の出方もユニークで、三本出た茎がそれぞれ3枚の葉をつけ、「三枝九葉草:さんしきゅうようそう」とも呼ばれます。


また、この草は強精剤としても知られ、繁殖期のヤギの雄がこの草をむさぼり喰うことから、「淫羊藿:いんようかく」とも呼ばれます。「藿」とは、この植物の葉っぱがマメ科の植物に似ているのでついた名前です。


 説明的な和歌で申し訳なし。

  (2013.04.07)