虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

「どんどん出版しよう!!!!」

iirei2006-09-21

      * 「どんどん出版しよう!!!!」
      野草特集 その4
(5回に渡る野草特集です。なにぶん大方の人には地味なテーマなので、アップの間隔を短くしました。0回から始めたので、これで最終回。)


   「野草を食べる・滋味(JIMI)!!」出版の収支

以前1999年に本を自費出版しました。その本「災害の芽を摘む」(東京経済/MBC21)の場合、3000円の原価で1000円の本を作るというものでした。売れば売るほど損になる!!しかも、印税はもらえぬ約束。自分で捌いた場合のみ2割の掛け金が入り、そう、150冊ばかり自分で捌いたので、3万円の収入というところでした。マイナス107万円!!何故印税がもらえぬかと言うと、見積もりで500部出版した場合、135万円必要でしたが、私は110万円しか用意できず、話が暗礁に乗り上げかけたとき、東京経済の渡邊勝利社長が「その不足分は、印税から貰うということにすれば、出版可能だよ。」と提案してくれたからです。何にせよ、出版にはお金がかかります。
 こんど自己出版(自費出版とはちょっと違う意味です)した「野草を食べる・滋味(JIMI)!!」の場合は、収支をプラスにしようということで始めました。大前提です。しかして売値500円と、アバウトに決めてしまいました。購入者の中には、800円くらい取っても不思議じゃない、と言った人も複数いました。この辺の価格設定はいい加減でした。
本1冊の原価はインク代が意外にかさみ268円。内訳は、厚手の印刷用紙250枚入り490円を6組、計4000円のインクカートリッジ3回交換、製本時のために購入した特殊ホチキスが1500円、インクが雨に濡れないよう包装するパック100枚組み1000円(プリンターによる印刷の場合、色インクは水に弱くにじみやすい。)。それで65冊作ったので原価:
(490*6+4000*3+1500+1000)/65=268円。                                手渡しで売れば500ー268=232円の純益、郵便・振り替えの場合は手数料100円は私が持つので132円の純益です。払ってくれないひとがいた場合は経費はそっくり欠損になり、ダメージも大きいのですが(入金された場合は132円の収入、未払いだと郵送費込みで680円の損失になるからです。万引きによって書店が経営破綻の瀬戸際に立つというのも頷ける話です。)、今日の時点で、配本63冊中63冊分(自分用と贈呈用にした2冊は除外します。)、100%回収でき、約1万円の純益が出ました。(06.06.17から配付を始めて、06.08.25現在。)内訳は手渡し24人、通常の郵送34人、5冊のまとめ買い1人。(この場合、一冊212円の純益とします。)郵送の封筒代一個20円で、35通出したので

(232*24+132*34+212*5)−20*35
        =10416円。
    
発送から2ヶ月かかりましたが、まあ、一安心というところですね。それにしても、これほど安い原価で出版できたのも、コンピュータ・プリンターの技術革新のおかげです。今回の出版を強力にサポートしてくれたわけですね。以前、「コンピュータを使ってどんどん出版しよう!」との主張をネット上で読んだことがありますが、その通りですね。みなさんも自己出版はいかが?小規模でもかまいません。自分の主張をオープンにするのです。価格設定とか代金集金方法によっては、あんまり儲からないけど。

   掲示のグラフは、代金回収済冊数の日別集計とその累積集計です。(7月末までの。)

今日の一言:「IT企業社長、末期がん」とのキーワードの本を、某出版社が出していますが、いかにも受け狙いという企画ですね。「植木屋、末期がん」でどこが悪いのか?がんと闘病するのは、どんな職業の人だって同じ苦しみを味わうはずでしょう?・・・こんな本しか商業出版できないのでしょうか?

今日の一言2:ミクシィMIXI)の、最初の会員は、誰に紹介されて会員になったのだろう?うーーん、難問だな。