私は歯磨き粉を使わない:あるオジサンの言葉(随想録―10)
今は鬼籍に入ったオジサンから、弟が聞いたお話:「歯磨きに歯磨き粉はいらない」。歯磨き粉は基本的に研磨剤であり、そして界面活性剤(合成洗剤)の力で、食べかすや歯についた粘り成分を落とすわけだ。私はその意を受け、歯磨き粉は使わない。なにも付けない歯ブラシと、歯間ブラシ、リステリン(成分の塩化亜鉛に歯周病菌を殺菌する作用がある)で手早く歯のケアをする。この方法の妥当性は解らないが。
こんな話を聞いたことがある:「歯磨き後、歯磨き粉を口内に入れたまま眠れば、歯磨き粉に含まれるフッ素が虫歯を防ぐ」と。私は界面活性剤の毒作用のほうが問題だと思う。たぶん口内炎になるだろう。
ついでに、歯石について。細菌とカルシウムの混合物だろうが、これは「カルシウム」を含むのだ。虫歯で溶かされていく歯にとっては、「防御壁」とは言えないだろうか。つまり、人が歳を取っていく際の代用歯と言えないだろうか?・・・その意味で、歯科医がやるように、血眼に削り取るのは、損ではないか?
(2022.03.24)
今日の詩
@私の勲章
彼女(S)は私(M)の内面を良しとして
Mに「Love」のサインを投げかけてきた。
MもSの外面を良しとしていたし、
人の行動から心理を読み取ることが出来るので、
Sのサインを受け取った。
――そして今、SはMの前にはいない。
たぶん永遠にいない。
とは言え、大の女性が内面を愛してくれたこと、
Mの勲章と言える。
Sは女王だ。
騎士は、女王のために死出の戦へも赴くのだ。
SはMに、手ずから勲章を授与したのだ。
(2022.03.19)
今日の5句
その素首
ぼたりと落とし
武士の恥
ツバキの花は、花弁がそのまま全部落下し、不名誉な斬首のように見えるので、武士は庭にツバキを植えませんでした。
(2022.03.20)
庭の木の
苔に見えるや
モスグリーン
(2022.03.20)
薬草と
自から言わぬ
その証拠
現の証拠(ゲンノショウコ):ありふれた野草ですが、下痢と便秘によく効く民間薬です。私はこれを煎じて、下痢を克服しました。
(2022.03.21)
ムスカリの
一粒種が
一人咲く
(2022.03.23)
菫(スミレ)咲く
車行き交う
交差点
(2022.03.25)