”ever”と”every”の語源について+愛しの耳毛(みみげ)
”ever”と”every”の語源について+愛しの耳毛(みみげ)
この2つの英単語、後者が前者に”y”をつけただけで、よく似ていると、職場のトイレのペーパー・ホルダーに両方並べて書いてあったこともあり、どんなもんだか(無関係かどうか)調べてみました。
ever+each=every
eachとeveryってどうちがうのでしょう。語源を調べてみると、every=ever+eachとありました。ということは意味が似ていて当然です。
ここで、everという単語、意味をとるのが難しいです。英英辞典で調べると、at any timeとかalwaysとあります。時間的な広がりを持った意味ですね。時間的には「はじからはじまで」。訳語としては、習慣なら「いつだって」、経験なら「今まで」とか、否定的には「こんりんざい」って感じでしょう。
neverという単語も意味がとり難いです。「どんなときでも~ない」「一度たりとも~ない」。everの否定なので、everと同じように時間的な「はじからはじまで」です。
だから"never give up"は「いつだって諦めない」を意味していて、「この場面で踏ん張る」というのとは違うんですね。時間で限定された「この場面」のことについて「諦めない」と180°否定しているわけではなくて、「いつのときも諦めない」「一生諦めない」と時間的な否定を言っているわけです。everにはそんな「まるごと」「はじからはじまで」の意味があります。
だからeachに「まるごと」の感覚が加わったものがevery。そう考えると理解しやすいです。eachは「個々」「各々」(one by one)。ひとつひとつをおのおの分けて扱う感じです。
https://je.at.webry.info/201401/article_11.html
見事に予想が当たったとの印象です。でも、every=ever+each という語源が、この解説を読んでも、いまいちピンとこないというのが正直なところです。everは、動詞に掛かる副詞で、それがeachという代名詞にくっつくということです。副詞より形容詞の方が名詞にくっつくのが自然ではないか、と思います。everの否定語、neverは、さらに意味が強く、動詞に直接掛かり、強い否定を表します。アメリカの詩人・小説家:エドガー・アラン・ポーには「大雅:オオガラス」という長詩があり、カラスは「never more!!」と叫ぶのです。「お前には二度と生き直す機会はないぞ!!」という絶望を宣告しているのです。
foreverという単語も頻出単語ですね。これは前置詞:for とever がくっ付いたもので、ever の意味を強調しているのでしょう。
今日のひと言:一つの単語といえども、語源をたどると、なかなか面白い事実に突き当たることがありますね。なお、「江分利満氏の優雅な生活」という、山口瞳さん原作で、映像化されたドラマがあります。江分利満 すなわち「every man」と言った意味でした。
参考過去ログ
:受験英語のバイブル・英単語記憶術と英文解釈教室
:女へんの漢字~~藤堂明保の世界
今日の詩
@愛しの耳毛(みみげ)
ふと気付くといつしか
両耳の下方、窪みの中・耳たぶの上方に
剛毛の耳毛が生えていた。
――これは何だ?先祖返りか?
この毛があることによって私には
どんなメリットがあるのやら。
故:川内康範氏は右翼で作詞家で劇作家だったが
彼の耳たぶには柔らかい産毛のような
長い耳毛が生えていた。
当時、私はこれを面白がって
詩にしたものだが、
今や私も彼と同じカテゴリーにいる。
川内氏は天寿を全うしたが
私にはこの後残された生の中で
どんな運命をこの耳毛は招くのだろうか?
(2020.06.02)
参考過去ログ
@注1:川内さんは、憲法で戦争放棄を謳っているのなら、自衛隊を増強するな、と言う筋の通った右翼でした。森進一の代表曲「おふくろさん」は川内さんの作詞だったけど、森が勝手に歌詞を変更して歌ったので、森がこの曲を歌うことを禁止しました。劇作家としては「レインボーマン」という傑作ドラマなどを手がけました。
@注2:私が敬愛する中国の哲学者:老子。姓は李、名は耳、字は「たん」または伯陽。広辞苑第6版からですが、「たん」は変換できませんでした。この字も耳偏の漢字です。人の話をよく聴けるように、耳が大きかったのでしょう。

川内康範の政治エッセイ―日本は不戦の憲法を犯すな 昭和天皇の御遺志を護持せよ
- 作者:川内 康範
- メディア: 単行本

- 作者:川内 康範
- メディア: 単行本
今日の五句
アカザたち
農薬の下
育ちけり
(2020.06.01)
可愛らし
ハキダメギクの
群れ咲けり
(2020.06.01)
塀際に
すくっと立てる
トクサたち
トクサは広くシダ類植物で、もっとも目の細かい砥石とされます。だから砥草。木賊とも。
(2020.06.01)
集団で
咲けるヒルガオ
ドヌーヴや
カトリーヌ・ドヌーヴの出演した色っぽい映画「昼顔」。そのうち観たいな。
(2020.06.01)
セリの葉を
貪り喰うや
アゲハの子
(2020.06.06)
今日の一品
@イカのネギ塩炒めディル風味
イカは南米・ペルー産。アメリカオオアカイカ。日本でイカの漁獲量が激減しているため、このような商品が出回るのでしょう。味はついていましたが、ディルを少量入れることで、画竜点睛でした。
(2020.06.03)
@氷下魚(コマイ)焼き
コマイは、北海道が本場のタラ科の魚。タラに似た風味です。焼いて、好みでバジルソースとかマヨネーズを付けて食べました。この魚を知ったのは、大学時代に東京・高円寺にあった「函館の女」というスナックで食べさせてもらってからです。他に本場のシシャモ、函館ワインなどの美味しい食材を教えてもらいました。夫婦で営業していましたが、奥さんの慢性的な体調不良で店を閉めてしまいました。食べ物には思い出という付属物があるようです。
(2020.06.04)
野草のカラスノエンドウは食べられる草で、私は庭に咲くこの野草のスプラウトを作ろうと思い、種を採取しました。それを通常のスプラウトを作るやり方で試行しました。
2020.05.19(鞘)
黒くなった鞘(さや)は、皮がよじれて、種を飛びちらせます。それを、人為的に採取しました。
2020.05.23(容器にセット)
2020.06.03 (不均一な発芽)
ここで思い知ったのは、野生の植物は、同時に発芽せず、三々五々になるということでした。栽培種とは違うのですね。これだけの分量では、スプラウトに出来ません。以上、失敗の記録でした。
(2020.06.05)

発芽SEEDS:野草グリーティングカード&SEEDS、SMALL SCABIOUS
- メディア: ホーム&キッチン