ブールデルとマイヨール:彫刻あれこれ(2)男性美・女性美
ブールデルとマイヨール:彫刻あれこれ(2)男性美・女性美
この2人の彫刻家は、中学や高校の美術の教科書で紹介されていたと記憶しています。
アントワーヌ・ブールデルはフランスの彫刻家。(1861-1929)「弓をひくヘラクレス」で名高い彫刻家です。Wikipediaでは以下のように紹介されています。
フランスのタルヌ=エ=ガロンヌ県モントーバンで生まれた。13歳のときに、父のキャビネット作成の店で木版工になるために学校を辞めている。その後、モントーバンでアングル美術館の創設者に絵画を学び、トゥールーズの美術学校で彫刻を学んだ。24歳の時にパリのエコール・デ・ボザールの奨学生となった。1888年に最初のベートーベン像を作成した。この作品において、特徴の強調・幾何学・構築と発明の精神などを表現している。
ブールデルは20世紀の彫刻のパイオニアの一人となった。オーギュスト・ロダンはブールデルの仕事の賛美者になった。そして、1893年にブールデルはロダンのアシスタントとなる。ブールデルは先生としても人気があり、多くの優れた芸術家が彼のクラスから生まれた。晩年には何度か記念碑作成の依頼を受け、パリのサロン・ド・テュイルリーの創設者兼副社長となった。また、1924年にはレジオンドヌール勲章も受けている。1929年にパリ近郊のル・ヴェジネで死亡。パリのモンパルナス墓地に埋葬されている。
毛並の良い彫刻家だと思います。代表作の「弓をひくヘラクレス」については同じwikiで
ブールデルの名を不朽のものにした作品に1909年の「弓をひくヘラクレス」がある。この作品は、ギリシア神話の英雄ヘーラクレースにまつわる「十二の功業」の一つに主題を借りており、ヘラクレスが怪鳥ステュムファリデスを射るために渾身の力で大弓をひき、今まさに矢を放たんとする瞬間を描いたものである。日本では東京上野の国立西洋美術館に展示されている。
この作品は、ルネッサンス期・ミケランジェロの「ダビデ像」と好一対のものだと思います。巨大な敵に立ち向かう人類の表象ですね。力強い男性像。(なお、大型本からの写真も用意したのですが:『現代世界美術全集5 ロダン/ブールデル:集英社』。縦40cm、横30cmの本で、持ち運びやコピーが困難な大変な本でした。ただ、著作権上の問題があるので、ここではアップしないことにしました。残念。)
アリスティド・マイヨール(1861-1944)もフランスの彫刻家・画家。
マイヨールは、今日では彫刻家として知られるが、本格的に彫刻を手掛けるようになるのは40歳を過ぎてからであり、それ以前は画家、グラフィックアーティストおよびタピスリー作家として活動していた。近代フランスの彫刻家のうち、ロダンはダンテの文学などに着想を得た文学性の強い作品を作り、ブールデルはモニュメンタルで男性的な肖像や記念像を多数制作した。これに対してマイヨールは、彫刻家としての40年にわたるキャリアを通じて、女性の裸体像をほとんど唯一のモティーフとして制作を続けた。マイヨールの女性像においては物語性や寓意性は抑制され、モデリングは単純化されて古典主義的な調和と空間構成が強調されている。
彼の場合はブールデルと異なり、女性美の静謐さを追求した彫刻家だったのですね。写真の像は「空気」。(wiki)
今日のひと言:男性像であれ女性像であれ、突き詰めれば優れた芸術になることを、今回の両人は語っているようです。
今日の一品
@ハルノノゲシのお浸し
キク科。花の後、タンポポのように綿毛を飛ばします。茎に赤い線が入っているのが特徴。苦い野草で、それが持ち味。今回は、「ごまわさびドレッシング」で和えました。
(2020.01.19)
@ロマネスコのスープ
前回のブログで作った「ロマネスコのコンソメ煮」、こなごなになったロマネスコを捨てずに、他の食材を加えてスープにしました。:オクラ、マイタケ、白菜、ネギ。塩少々。
(2020.01.20)
@紅心大根のしらす卸し
植え姿
真っ二つ
しらす卸し
昨秋蒔いた紅心大根(中国野菜)を収穫し、卸して食べましたが、辛みが強く、グッドでした。この赤い色、ドラゴンフルーツの赤い実にそっくり。アントシアニン豊富なのでしょう。
(2020.01.24)
今日の詩
@ピーラー( A peeler)
収穫した紅心大根、
外の緑の部分を
ピーラーで剥いていた。
ふと手元がずれ、
左小指の皮(ピール)を
剥いてしまった。
――これぞピーラー、
人の皮も大根の皮も
等しく剥く。
植物には血はないけど
人の場合、流血の惨事。
あとの料理は弟に任せた。
いててて・・・
(2020.01.24)
今日の五句
柔らかき
日差しに伸びて
ホトケノザ
(2020.01.19)
タンポポの
綿毛よ飛んで
どこへ征く
(2020.01.20)
生きていた
夜空に響く
猫の恋
最近、近所の野良猫が激減しています。久しぶりに聞いた空騒ぎ。
(2020.01.21)
山体に
雪の降り積む
赤城山
(2020.01.21)
常夜灯
主(あるじ)なき家
照らしけり
かれこれ10年空き家。太陽電池式で、灯りは付き続けます。
(202001.23)
!!編集しなおしていたら、ブログが消えてしまいました。回復できなかったので、再び公開作業をしましたが、☆をくれた方、コメントをくださったかた、ごめんなさい!!