花言葉の不思議:この本質的な言葉、誰が付けたの?(梅と桜)
Bonne année et bonne santé !
С Новым годом !
世にある花、全てと言ってよいほど、花言葉をつけられています。考えてみると、それは不思議なことです。必要充分条件として、その花にまつわる説話、物語が存在することが挙げられるでしょう。その意味では、ギリシャ神話はそのような花の宝庫ですね。
@今回ブログでは「花ことばと神話・伝説」(伊宮 伶:このみや・れい:新典社:2006初版)を参考にして書きました。引用はすべてこの本から。端書で、花言葉のありように触れています。本は、植物名・花言葉・伝説の詳しい解説がセットで書かれた、小型の百科事典風の体裁をしています。@
ギリシャ神話のなかから、植物にまつわる話を持つ植物をいくつか列挙してみますと、ヒヤシンス、アネモネ、クロッカス、月桂樹、ナーシサス(水仙)などがざっと挙げられます。ここでは水仙の花言葉。
神秘・うぬぼれ・私の美貌・我欲・利己主義・自己愛・自尊心・尊敬・片思い・偽りの愛・愛をもう一度
123P
美少年:ナルキッソスは、女性やニンフたちの求愛をまったく受け入れず、水面に映った自分の姿のみに恋をして、神の力によってそのまま植物にされてしまいました。自己愛をもって、この花の花言葉が決まったのですね。
このように、ギリシャ神話の物語に登場する植物たちは、とても花言葉に馴染む気がします。でも、そこに留まらず、「花ことばと神話・伝説」では、ほぼ世界中の花の花言葉が取上げられています。アジア系の植物もその通りです。花言葉、いつ、だれが決めたのでしょう?大きな謎です。ここでは梅と桜の花言葉を較べてみます:私は以前、別の本で、梅=高潔、桜=純潔、と対比するかのように書かれてあったので、そのような見方がこの本でも取上げているか、と注意しながら読んでみました。
梅
気品・上品・上品な美しさ・高潔・高潔な心・潔白・忠美・忠義・澄んだ心・独立・喜び
28P
梅の場合、有名な菅原道真の「飛び梅」の伝説を初め、和泉式部の伝説(恋多かった彼女が法華経の功徳で成仏でき、そのしるしに東北院に白梅を植えたお話)など、複数の説話が知られているようです。
桜
壮大な美しさ・心の美しさ・優れた美人・優美な女性・円熟した優美・精神美・潔白・純潔・高尚・あなたに微笑む・淡白
97P
桜も梅に負けず、記紀神話のうち、ニニギノミコトと結婚し、皇室の祖となったコノハナサクヤヒメの神話を初め、複数の説話が知られていますね。
結果、どちらの表現も花言葉に入っていました。むかし読んだ本もいい加減な記述はしていなかったのですね。個別的に凛と咲く梅が高潔、集合的にはかなく咲く桜が純潔、どちらも当たっています。結果、「誰が花言葉を付けた」のかは、わかりませんでした。
広辞苑(5版)より
高潔・・・精神がけだかくいさぎよいこと。高尚で潔白なこと。
純潔・・・1)心にけがれがなくきよらかなこと。邪念や欲念がなく潔白なこと。
2)性的に無垢なこと。
今日のひと言:伊宮さんは「はじめに」で、大自然の赴くままに花に与えられた偉大なパワーを、人々は認識し、日常生活に取り入れて、物語に取り込んだ際にも、その存在感をアピールしてきたと考察されています。人類史の初めのころからあった、花を愛する気持が、人間の心の深淵にあったのだと。・・・その意味では、花の原生地の住民たちがひそかに花言葉をつけて居たのかも知れません。その伝承を植物学者・宣教師などが拾い上げたのかも。
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今日の一品
@プッタネスカ・スパゲティ
珍しいパスタソースを見かけたので食べてみました。(「いわしのプッタネスカ」:はごろもフーズ)ミートソースにイワシを加えた風味。ごろっとイワシが入っています。
「トマトソース・パスタのバリエーションの1つで、アンチョビやオリーブ、ケッパーの塩味や唐辛子の辛味を利かせた、刺激的なナポリの名物パスタである。
名称は「娼婦風のパスタ」を意味する。名前の由来には諸説あり、「娼婦は昼食時にも忙しく、海のものも畑のものもごった混ぜにしてパスタと和えて食べた」説、「娼婦が客をもてなすためのパスタ」説や、「激務の娼婦が体力を回復するために食べたパスタ」説、「刺激的な味わいが娼婦を思わせるパスタ」説、「娼婦同様たまに味わえば美味だが、毎日のように食べれば飽きるパスタ」説など様々である。」(wiki)
(2017.12.26)
@具沢山煮込みうどん
干しシイタケ、早煮コンブをメインに、ハクサイ、ニンジン、卵を使って、うどんを煮込みました。香辛料はネギ、ユズ、七味唐辛子。シイタケの有効成分(脂溶性)を取り込みやすくするため、ゴマ油をたらしました。
(2017.12.27)
@牛ステーキのバジルソース掛け
普通の牛サーロインステーキを食べる際、市販のバジルソースを掛けたところ、これが美味しかったです。むかし千葉県の「大多喜ハーブガーデン」に行った時、同伴者がこのタイプのステーキを食べて美味しそうだったので、やってみた次第。
(2017.12.28)
@大根の甘酢漬け
オセチの一品。
http://d.hatena.ne.jp/miyotya/20171218
を参考にして。(白砂糖ではなくトウキビ糖を使ったので、幾分黒い仕上がり。)
(2017.12.29)
出来あがり
オセチ用。日本で採れる豆のなかでもっとも大きいもの。むかし長野県野辺山に援農に行った際、その家のお母さんが作ってくれたものです。彼女は乾燥した豆から煮はじめましたが、我が家では一昼夜浸水させたものを圧力鍋で砂糖・塩をいれた状態で煮ます。時間は鍋が定常状態になってから7分としました。甘さは控えめ。ハナマメの花は深い緋色でユニークです。
(2017.12.31)
今日の二首
冬の里
赤き青きに
目を留める
鮮やかなりし
際立つ色彩
(2017.12.27)
冬枯れ野
ピラカンサスの
赤きかな
命の煌めき
永遠(とわ)に留めよ
(2017.12.27)