虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

ペルセウス&オイディプスと神託:的中率100%の占いをどう考えるか



メデューサの首を掲げるペルセウス (wiki)→



ギリシャ神話には、「神託オラクル」の話が良く出てきますが、これは神に保障された未来予想。ある王が、「生まれてくる孫に殺される」との神託を受け、娘のダナエを塔に幽閉したのですが、ゼウスが雨に化けて侵入し、ペルセウスを産ませます。そしてこの孫を抹殺しようとして難行をいろいろ言い渡すのですが、ペルセウスは全てクリアーし、諦めた王は王位をペルセウスに譲って引退するのですが、競技でペルセウスが投げた円盤に当たってあの世行き・・・なんたる結末。こうなると、神託を仰がなかったほうが良かった、という印象も持ちます。


http://d.hatena.ne.jp/numapy/20160913#1473713478  への私のコメントです。


そして、色々な偉業を成し遂げたペルセウスの、最初にして最大の業績はメデューサ退治でしょう。その経緯について、私の詩――



メデューサ


メデューサ――
その女は髪の毛が蛇で
彼女を見た人は恐怖で石になるとされる。
だがその顔について言及されたことはない。


でも私は彼女が絶世の美女だったと思う。
あまりの美しさに
見る者は時間を奪われ
石と化すのだ。


彼女と戦い仕留めた
英雄ペルセウス
メデューサの美が理解できなかったのだろう。
無粋な男だ。


(注)ギリシャ神話のエピソードです。Inspired by“MIDAS TOUCH ”by Tatsurou Yamashita 

 (2016.04.10)


さて、このペルセウスよりもっと過酷な運命に翻弄された英雄として、オイディプスがいます。彼の場合、やはり父親であるテーベ国王が神託を求め「生まれてくる男子は、その父を殺し、母と交わる」という驚愕の神託を受け、乳飲み子(オイディプス)を追放するという措置を取りましたが、神託は的中してしまうのです。細かくは以下の過去ログをご覧ください。

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20110307#1299445992

 :オイディプス王――人類最大の「悲劇」


今日のひと言:ペルセウスの例もオイディプスの例も、まあ、だれが悪いとは言いにくいですが、敢えて言えば、神託を求める者が一番悪いということになるでしょうかね。私も一時期占いに凝っていて、そのため某女性との付き合いがほぼ断たれた経験があります。


http://d.hatena.ne.jp/iirei/20140608#1402169451  参照。




ギリシア神話を知っていますか

ギリシア神話を知っていますか

Perseus -ペルセウス-

Perseus -ペルセウス-

ギリシア神話 ペルセウスの書 (斉藤洋の「ギリシア神話」 2)

ギリシア神話 ペルセウスの書 (斉藤洋の「ギリシア神話」 2)

オイディプス王 (岩波文庫)

オイディプス王 (岩波文庫)

神託のタロット: ギリシアの神々が深層心理を映し出す

神託のタロット: ギリシアの神々が深層心理を映し出す




今日の一品


@ナスの煮浸しチーズ乗せ



弟作。通常の煮浸しに、最後にチーズ+山椒をたしました。煮浸しは、醤油+昆布だし+砂糖の汁で煮ます。

 (2017.06.29)



@ホッケのサワー・パクチー


かなり匂いの強い(魚の)ホッケ。フライパンに水を張り、ナンプラーを適量入れて、落し蓋で5、6分、梅サワー漬けも加えて1、2分、最後にパクチーを加え少々追加の加熱をしました。風味が矯臭されました。

 (2017.06.30)



@茹で卵と高野豆腐



弟が資格試験で出かけていた夕飯、シンプルに茹で卵と高野豆腐の含め煮を食べました。青いのはパクチーの葉。高野豆腐に味が沁みます。

 (2017.07.02)



空芯菜のクミン炒め





空芯菜(クウシンサイ)は中国南部以南で栽培されるヒルガオ科の野菜。エンツァイアサガオナとも言います。加熱して食べるのが普通ですが、火を通すと、急激に色が黒くなり、味は変わらないけど、あまり美しくはありません。でも美味です。以前は畑で栽培していましたが、それを地主に返し、庭で栽培をしようとしましたが、うまくできないのです。ゴマ油でクミンシード(カレーの風味の元)を炒め、空芯菜を炒め、昆布だし・醤油を加え、最後にクコの実を加えて少々加熱。

 (2017.07.04)





今日の詩


シルクジャスミン



世に「ジャスミン」香を持つ植物は
3000種類ほどあると言われるが
ミカン科の本種は
この家に以前住んでいた人の置き土産。


ミカンのように白い花は
確かにジャスミン香を持つ
2年に1回ほど咲くが
その時は楽しみである。

 (2017.07.04)




今日の一句


誰がひる
この巨大な
ウンチ君



犬の散歩中、河原で発見・直径は7cmはあるでしょうか。さては馬か熊がひったもの?
さすがに尾籠なので写真はなし。

 (2017.07.05)