虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

全国各地の「ありがとう」:讀賣新聞の記事から


春風献上!A happy new year!








我が家では、最近とみに自民党の広報誌と成り下がった讀賣新聞と、作為的な記事が多い朝日新聞は、2016年3月を以って購読を止めることにしています。それまで半年交代で購読していました。でも、そんな讀賣新聞でも、たまに良い記事を載せることがあります。それが「方言は古里の宝」(2015.11.4)です。「ありがとう」と言う言葉を、各地の方言ではなんと言うか、というものです。






島根県「だんだん」は、NHK朝ドラで取り上げられて、一躍有名になりました。ただ、標準語としての意味は解りません。「方言マップ」をあちこち見ていき、面白い方言を列挙してみますと、


@おーきに(京都)
@どーも(岩手)
@かたじけない(宮崎)


・・・これらは一般的に意味が取れます。宮崎の場合は古めかしいイメージを持ちますが。
一方、「だんだん」のように、意味が取りにくい「ありがとう」を表わす言葉は沢山あります。


@たいへんだ(福島)
@えがったな(秋田)
@ごちそーさま(新潟)
@きのどくな(富山)
@よーこそ(鳥取
@たえがたい(山口)
@たまるか(高知)


・・・ざっとこれほど、意味の由来が不明の言葉があります。標準語で当たり前の意味は取れても、その標準語としての意味とはまったく意味が異なる言葉です。方言としての意味はまさしく「ありがとう」ですけど。「ありがとう」→「きのどくな」、という言葉、どうしたらこのような言い回しになるか、不明です。でも、標準語として理解不可能でも、地域地域で「ありがとう」の意味で言葉が交わされているのですね。


そして、以下のような言葉もあります。


@ちょーじょー(熊本)
@にへー(沖縄)


熊本、沖縄の方言に至っては、標準語としての意味さえ取れません。「だんだん」もそうですね。


この記事の説明文で記述されていましたが、明治維新のとき、中央集権化するため、方言は封印され、標準語が国民に押し付けられました。もし、方言を話す子供がいたら、「方言札」というものを付けさせた学校もあったとのこと。でも、現在は方言が見直される機運が強まり、たとえば方言を話す異性を好きになる「方言女子」「方言男子」という人たちも沢山出現しているとか。(私も以前、大阪弁をしゃべる異性=女性に憧れていたことがあります。)


標準語が行き渡った時代の方言ブーム、方言に「個性」を見出す機運が強まったのですが、方言を次代に伝えるためには、「方言劇の開催」「方言かるた」の作成を始め、子供たちに実際に方言を教える祖父・祖母の役割がこれから重要になる、とこの記事は結ばれています。


今日の一言:私は学齢以前に、だいたい標準語に近い群馬県で育ちましたので、方言も話すような二重言語者ではありません。その点、残念な気がします。そういえば私の母は大阪府出身だったので、大阪弁はしゃべれたはずですが、私の前ではしゃべりませんでしたね。



方言の日本地図-ことばの旅 (講談社+α新書)

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方言女子は好きですか? まんがと声で楽しむ福岡弁

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沖縄の方言札―さまよえる沖縄の言葉をめぐる論考

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今日の料理



@ヤーコンの香り酢漬け




生で食べるとやや味の薄い梨の味がするヤーコン、今回は以前作ったフローレンス・フェンネルの酢と醤油で味付けしました。ちょっとキツイ味だったみたいです。

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20150712#1436654896  :香り酢

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20140124#1390502040   :ヤーコン


 (2015.12.29)



@ニラ玉炒めカニカマ入り





弟作。最初に塩・胡椒を溶きこんだ卵を炒め(別に取っておき)、ニラ、カニカマを炒めたところに合わせます。クレージーソルトを振って少し炒めて完成。

 
(2015.12.30)



@正月用煮豆





我が家では、おせち料理は作りませんが、唯一、煮豆は作ります。12月30日に大豆とひよこ豆を3対2で水に漬け、黒の古代米も同じ鍋に漬けておきます。31日にトウキビ糖、塩を添加し、圧力鍋で沸騰後7分煮ます。味は上等な仕上がりでしたが(栗のような風味)、古代米からの紫の色素はうまく発現せず、ちょっと残念でした。

 (2015.12.31)



@雑煮





我が家では、カマボコの代わりにじゃこ天を使い、青物は庭のセリを使います。特色はその辺かな。

http://d.hatena.ne.jp/iirei/20151214#1450038843  :じゃこ天

 (2016.01.01)




今日の二句


香り立つ
マッソニアの鉢
窓辺にて




マッソニア・ロンギベスはヒガンバナ科多年草です。

 (2015.12.30)



これぞ東(はる)
木の間で映える
御来光

 (2016.01.01)