バカな歩き方省〜モンティ・パイソンの壊滅的なギャグ
ここで映像をアップするのは、イギリスBBC作成の「空飛ぶモンティ・パイソン」第二シリーズにある「バカな歩き方省」というスケッチ(コント)です。アニメ空軍パイロットのひげ剃り〜新聞販売店のHな客〜シリー・ウォークの3つが組み合わされています。
いかがですか?あまりの馬鹿馬鹿しさにあきれたでしょう?このスケッチの主役は、モンティ・パイソン製作スタッフのジョン・クリーズです。身長196cmの大男がポーカーフェイスで演じるこの役には、有無を言わせぬ威圧感があります。
なんでこんなバカげた省に、国防省と同等な予算がつくのか?・・・とツッコミどころ満載です。日本では、何か問題が起きると、すぐに新しい省庁を設立して、ろくに機能しないまま官僚の頭数だけは増えるという現状があります。たとえば消費者庁、震災復興庁、国家戦略室など。イギリスでもこんな例があったのだとすれば、「バカな歩き方省」はクリーンヒットですね。なお、クリーズは、このコントが有名になり、どこへ行っても「バカ歩きをやってくれ」とリクエストされ、あまりに煩わしいので、この歩法は「封印」したそうです。
私はかなり以前に、同じモンティ・パイソンのギャグ・その名も「ギャグ爆弾」を取り上げたことがあります。以下の通り。
モンティ・パイソン(Monty Python’s Flying Circus)。これはイギリス国営放送・BBCで放映されていた画期的な「お笑い」番組である。「こんなひどい、差別を助長するようなギャグを放送していいのか?」とツッコミを入れたくなるようなとんでもないギャグの宝庫だ。これで「国営放送局」なのだからそれこそお笑いだあ。
特に面白かったのは「ギャグ爆弾」。イギリスのあるユーモア作家がとてつもないギャグを着想し、あまりの面白さに「笑い死に」してしまう。現場検証に訪れた警察官も、死ぬ人が続出し、イギリス社会は、恐るべき「兵器」が誕生したことを悟る。「最終兵器・ギャグ爆弾」誕生である。
イギリスは対戦国であるドイツの言語(普通にいうドイツ語)にこの兵器を慎重に翻訳した。3単語も訳すと、精神異常を来たすので、翻訳者は最大2単語だけ翻訳を任された。
この兵器の効果は絶大で、ドイツ軍は大打撃を受ける。そこでドイツも対抗策として、ドイツ製の「ギャグ爆弾」を製作し、実戦投入する。ところが・・・一向に「面白くない」。――ドイツは敗戦する。イギリスの大勝利に貢献した「ギャグ爆弾」は、丁重に葬られる。今でもその偉業を称えて墓参りする人が絶えない。(The End)
http://d.hatena.ne.jp/iirei/20060106 より
・・・こんな感じです。正式なコント名は「恐怖の殺人ジョーク」です。「モンティ・パイソン」は1969年から70年代前半に渡って、第四シリーズまで作られましたが、独断と偏見、人種差別に満ちたこの番組が長期にわたってイギリス国民に支持されたという事実は重いですね。イギリス人というのは、淫靡なギャグで異文化、異民族を笑い飛ばすという神経を持っているようです。
この作品、日本のギャグ番組と比べて、レベルが高いですね。クレージー・キャッツ、ドリフターズなどは足元にも及びません。むかしの「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」とか現在NHKがたまにやる「サラリーマンNEO」がまずまずの出来だったと思います。
今日のひと言:「Monty Python’s Flying Circus」という元名は「Flying Circus」というのが初めにきまっていて、「Python’s」というのは、ヘビのことで、男性性器を彷彿させ、「Monty」というのは第二次世界大戦中、ドイツのロンメル将軍を破ったモントゴメリー元帥から採られたとのこと。まあ、あんまり意味はないですね。
よく聞ける
みみ花ちゃんの
補聴器か
(偶然町中で気づいた看板が面白かったので。象ほど耳が大きければ確かによく聞こえるでしょうね。)
2012.01.13吟
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