シラウオの踊り食いはだめよ!
この前、弟が「シラウオ」を買ってきました。「シラウオの刺身」として売っていました。長さ5cmくらいの小さな魚で、透き通っています。私はそのシラウオについてなんだかマイナスなイメージを持っていたので、ググってみたところ、シラウオには「横川吸虫」がいるというWikipediaの記述にヒットしました。それがこれ(↓)
分布
極東に広く分布するが、日本では近年減少傾向にある。しかし日本において依然として感染報告者数第2位の寄生虫である(第1位はアニサキス、第3位は広節裂頭条虫)。
下に示すようにアユやシラウオといった淡水魚が中間宿主となるため、アユ漁の盛んな島根県高津川流域やシラウオ漁の盛んな茨城県霞ヶ浦周辺の住民に感染者が多い。また、こうした比較的高価に流通している魚から感染することが多いため、都市ではこうした魚を特に非加熱で食べる機会の多い、裕福な階層や、アユ釣りの愛好家に感染者が多い。症状
少数感染の場合、ほとんど自覚症状がない人が大半だと言われているが、多少下痢が多くなる程度なので、自覚症状の存在を強く意識していないだけであるとの見方もある。多数感染の場合は腹痛や下痢などの症状をはっきりと示すことが多くなり、慢性カタル性腸炎の原因になるといわれる。さらに、小腸の絨毛の間に侵入することが慢性炎症につながるとする説もある。予防
アユやシラウオを加熱せずに食べないことが第一であるが、アユの背越し(背越し作りの刺身)やシラウオの握り寿司などは広く認知された伝統料理でもあり、少数感染では深刻な症状を起こすことが稀で、成虫の寿命も短いため、特に真剣に感染予防の措置がとられていないのが現状である。非加熱のアユやシラウオを食べないように心がけていても、焼きすぎて味覚を損なわないように調理されたアユの塩焼きの体内で、生焼け状態の組織に少数のメタケルカリア幼生が生存していたり、アユを調理したまな板に、脱落した鱗などからメタケルカリア幼生が付着して、ここを介して他の食材に付着して感染源となることが報告されている。
シラウオの生活環については以下のようにあります。
北海道、青森県、秋田県、茨城県、島根県など
産卵期は2〜5月で、1回産卵して死ぬ、年魚。0.7〜1.0mmの卵を400〜2700個産む。産み出された卵は砂粒に付着し10〜20日でふ化する。餌は動物プランクトンで、ワムシ類からイサザアミなどと成長に伴い変化する。
シラウオは河口域に遡上して産卵するといわれていたが、最近、汽水湖や河川の河口域でそれぞれ一生を過ごすことが明らかになった。また、汽水湖では小さい卵を多数産み、 河川河口域では大きい卵を少数産むこともわかった。
http://www.touoroshi.or.jp/fish2/fish2-5/fish2-5.html より。
なんと言っても、淡水魚の寄生虫には注意してし足りないことはありません。唯一、鯉という魚は自分で寄生虫を駆逐できる能力を持っているそうで、これだけは例外。「鯉の洗い」は大体大丈夫でしょう、食べて。(責任は負いませんが)
あるとき、父が以前「雷魚:ライギョ」の刺身を食べてきたと話したことがあり、「え〜〜!」と思ったことがあります。ライギョは、確か危険性の高い「顎口虫:ガッコウチュウ」の宿主であったはず。
だから、シラウオの踊り食いは止めたほうがよいでしょう。仕方ないので、弟は「シラウオ入り味噌汁」を作りました。それなりに美味しかったです。なお、シラウオ(白魚)に似た魚にシロウオ(素魚)があります。シラウオはキュウリウオ目シラウオ科の魚で、シロウオはスズキ目ハゼ科の魚で、分類上はまったく別ですが、外見、味覚は似ているようです。そして、wikipediaによると、生活環の似ているシロウオにも、横川吸虫が寄生していることがあるらしいです。
今日のひと言:よく、スッポン料理店で、スッポンの生き血を飲ませますが、これは危険な行為ですから止めましょう。もし精力が付いても、寄生虫に乗り移られれば、その効果は台無しになりますから。
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