虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

禁煙とインセンス:根拠のない嫌煙権・・・くたばれ、健康増進法!!

 インセンスという言葉は、おそらく初耳でしょう。これは、人類が火を使った歴史とおなじように古いもので、たとえばハーブのローズマリーなどを焚き火にくべると、なんとも言えぬ良い香りがしたので、以後もローズマリーを火にくべることとなり、それが線香、煙草(タバコ)へと繋がったのです。


 ところで、最近の嫌煙ブームに、行き過ぎを感じるのは私だけでしょうか?煙草を吸えばガンになる、受動喫煙でもガンになる・・・と、あたかも真理のように唱えられますが、果たしてこの論に根拠はあるのでしょうか?


 この理論を打ち出したのは、「平山雄・元日本国立がんセンター勤務:1981年発表」さんですが、彼の受動喫煙の理論は1984年の「受動喫煙が肺がんに及ぼす影響についての会議」(ウイーン)にて提唱されましたが、平山さん本人以外、だれも支持しなかったとのこと。根拠がない、ためにする議論であったのが解かります。以上の参考文献は「紫煙のゆくえ」(中村安弘著・平成14年・2002年)です。中村さんは、「こんなにうまいタバコが、からだに有害なだけではない。」と考えて、上記の本を上梓したのです。


 煙草に有毒成分が含まれているのは当然です。でも、このとき取る立場の違いによって、煙草は有用であることになるか、ただの毒草であることになるかの違いが出ます。
「毒(Poison(英仏);Gift(独))」をどう考えるか――ここに、変わった療法があります。ホメオパシー(Homeopathy:同毒療法)。この療法は、マラリアの特効薬・キニーネを服用すると、マラリアと同じ症状が出ることに気づいたドイツの医師・ハーネマンが考え出したものなのです。19世紀末のことでした。ホメオパシーでも、タバコを使います。


 ヨーロッパでは、煙草は高価です。一箱1000円からする事例もあります。そしてここでは、アイブライトとかファルファラフキタンポポコルツフット)などのハーブが、本来のニコチアナ(煙草)の代替品として流通しているお国柄でもあります。植物の香りを吸入するのが、そんなに悪いことなら、わざわざ代替品を作ることもないでしょう。


 それに煙草はナス科植物であり、同じナス科のトマトとかナス、ジャガイモなどが有毒だから食べないというお話になるとすれば、変ですよね。煙草が特別に有毒であるとは、とても思えないのです。ここに、面白いブログがあります。タバコのニコチンが、600度の加熱によって(通常のタバコを吸う温度で)ニコチン酸アミド(ナイアシンアミド:ビタミンB3)に変化するというのです。


たばこ有益派の私はワクワクして、ある製薬会社の人に「各種の栄養ドリンク剤にほとんどのように入っているニコチン酸アミドというのはどうやって作るんですか?」と、たずねたら、「たばこのニコチンから作ります」と答えたのです。そこで他の本に確か「ニコチンを600度で加熱して生成する」と書いてあった記憶があったので「あー、過熱して作るんでしょ」というと「はい」と言われました。だからよく言うでしょう。「あなたの捨てたタバコの温度は600度。火の用心」って。(吸っていないとじきに消えるのですが…)だから、「本当に作れるんですか?」と問われても、私も色々調べても一般書籍には書いてないので、確証はありません。こんな百科事典までも「たばこ有益性」は削除されているのでしょうかね?
http://www.sizen-kankyo.net/bbs/bbs.php?i=200&c=400&m=118615
 http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_118615

より。


今日のひと言:嫌煙権運動は、為にする、近視眼的な運動だと思います。この稿でふれたように、受動喫煙の理論自体がでっちあげですから。それに乗っかった『健康増進法』なんて、カスみたいな法律ですね。


 以下、私がある企画に応募した文章です。

 私は、卒業研究に取り組んでいた。水道水中の発ガン物質・トリハロメタンの調査だ。だから、発ガン物質の宝庫である「たばこ」を絶って1年になる。アルバイト先で、社員がスパスパたばこを吸っていても、惑わされずに禁煙を貫いていた。
 実験は、徹夜でやっていた。そして、私は「あること」を知っていた――某助手の机の中に「たばこ」があることを。なぜか無性にたばこを吸いたくなった私は、「そのたばこ」に手を出した・・・このときの一服の味は忘れられない。紫煙の美しかったこと。以後、禁煙するつもりは毛頭なくなった。
 ドイツの代替医療に「ホメオパシー」というのがあるのを知ったのは、大分後のことだ。簡単に言うと「毒を以って毒を制する」という発想の医療であり、マラリアの特効薬・キニーネが、単独に服用すると、マラリアと同様の症状を起すことに着目した医師(ハーネマン)が、キニーネマラリアに効くのは、同毒だからであるとしたことに始まる。現にホメオパシーでは、「たばこ」も重要な薬とされている。
 毒があるから有用な例もあるのだ。肩身の狭いスモーカーの皆さん、ぜひ、このお話を参考にしてください。


受動喫煙防止条例―日本初、神奈川発の挑戦

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